2026年01月14日コラム

犬の変性性脊髄症という病気をご存知でしょうか?
変性性脊髄症は中高齢犬にみられる進行性の神経疾患です。
後ろ足から徐々に麻痺が始まり全身に広がっていくとても怖い病気です。
この病気は後ろ足の動きが不自然になったり、反応が鈍くなったりと些細な症状から始まります。
変性性脊髄症の進行を遅らせるには、この初期症状を見逃さないことがとても重要です。
この記事では、変性性脊髄症にいち早く気がつくために、初期症状とご自宅で気がつくことができるポイントを詳しく解説いたします。
ぜひ最後までお読みいただき、愛犬の異変を早期発見できるようお役立てください。
変性性脊髄症は、中高齢期の犬にみられる進行性の神経疾患です。
脊髄が徐々に変性していくことで、後ろ足から麻痺が始まっていくのが特徴です。
数年かけて前肢、呼吸筋の麻痺と症状が進行していきます。
また変性性脊髄症は痛みを伴わないのも特徴のひとつです。
この病気は特定の犬種で多く見られます。
以下の犬種は特に注意が必要です。
変性性脊髄症は遺伝子検査によって発症のリスクを知ることができる場合もありますが、基本は生前に診断することが難しい病気です。
そして現在、残念ながら変性性脊髄症には有効な治療法はありません。
発見も治療も難しい疾患ですが、初期症状を見逃さず早期に発見して適切なケアをしてあげれば、穏やかに過ごせる時間を増やしてあげることができます。
では、変性性脊髄症の初期症状にはどのようなものがあるのでしょうか?

犬の変性性脊髄症の初期症状は非常に気がつきにくく、「年齢のせいかな?」と思われることも多いです。
しかし病気に気がつくのが遅れると、気が付かないうちに進行して治療が難しくなります。
そのため、初期段階で気づくことが進行を遅らせるケアの第一歩になります。
変性性脊髄症の重要な特徴のひとつは、「痛みがない」という点です。
椎間板ヘルニアなどの他の疾患と違い、「痛がって鳴く」「触ると嫌がる」といった症状が見られない場合がほとんどです。
はっきりと痛みがないと病気に気づきにくいですよね。
では、初期にはどのような症状が出るのでしょうか?
変性性脊髄症の初期症状をそれぞれ詳しく解説していきましょう。
変性性脊髄症は後ろ足から症状が始まるのが特徴です。
など、動きが不自然に感じることがあるかもしれません。
また、後ろ足を曲げたままにしても、すぐに元の位置に戻さない反応(プロプリオセプションの低下)がみられたり、後ろ足を触っても感覚が鈍いように感じる場合があります。
足の位置感覚が失われるため、歩くときに足を高く上げすぎるなどの症状がでることも。
このように、とくに後ろ足に違和感がある場合は注意が必要です。
初期段階ではあまり目立ちませんが、変性性脊髄症の進行に伴い排尿・排便コントロールにも影響が出ることがあります。
初期では「トイレに行くまで我慢できない」「おしっこが少し漏れる」といった軽度の症状がみられる場合もあります。
変性性脊髄症にご自宅で気がつくためのポイントは以下の通りです。
このような症状が見られた場合には早めに動物病院を受診しましょう。
変性性脊髄症と初期症状が似ている疾患も多いため、注意が必要です。
以下のような疾患が代表的なものになります。
これらの疾患は痛みを伴うことが多いです。
そのため診断をつけるには、症状の特徴に加えて以下のような検査が行われます。
またウェルシュ・コーギーなどの犬種は椎間板ヘルニアと併発する場合もあり、発見が遅れてしまうこともあるため注意が必要です。
歩き方などに違和感を感じたらまずは動物病院で相談してみましょう。

犬の変性性脊髄症は痛みもなくゆっくりと進行するため、初期症状の軽度の後肢ふらつきや足先の引きずりなどから早期発見することが重要です。
有効な治療法はありませんが、適切なリハビリや日常のケアを行ってあげることにより進行を遅らせられる可能性があります。
当院は整形外科を強みにしています。
愛犬の歩き方が気になったときや、変性性脊髄症の疑いがあるかもしれない場合など、いつでも当院にご相談ください。
神奈川県藤沢市の動物病院
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